八 姿を消したムササビ(リス科)【準絶】
ムササビは、日本固有種であり、多くの鎮守の森でも普通に良く見かけていた。大己貴神社では、社務所のすぐ前に大木のスギが二本在って、そこで飛翔をするムササビを普通に見かけていた。平成三年九月に襲来した二つの大型台風によって、その大木スギや他の多くの大木が大被害を受けて倒れた。その後は見かけなくなったそうである。ムササビは、樹木の葉や木の実を主食としているので、餌にはそう困らないはずだが、ムササビにとっては相当急激な環境の変化で、住みにくい環境となったようである。ムササビの巣箱を大己貴神社、砥上神社、笠堤の林の三か所に設置したが、
残念ながらいずれも使われた形跡が無い。
ムササビの巣箱(大己貴神社)
動物に関心が深い久光の北原氏によると、以前は、家近くの山にある樹木の高い所に、ヒノキやスギの皮・木の枝を使い仮の休憩所を作って、その中で休んでいるのを見かけていたが、現在はムササビの姿を見かけることはないそうである。