二 砥上のホタル復活の教訓
砥上のホタル大発生の場所は、天神川最上流に当たる牧ノ池直下に位置する。
天神川上流(砥上)
牧ノ池の改修工事に伴う川の改修工事時に、ホタルの保存を考慮し、底面は前石垣の石を再利用して底に敷き詰め、その隙間を幼虫の休息場所とした。その数年後にはホタルが大発生し、町内外から大勢の人々が観賞に訪れた。しかし、ある年ホタルの光が激減してしまった。原因は、川の中に大量に繁った植物を取り除いたことにあった。
ホタルが発生しやすい川底の構造
当然カワニナとホタルの幼虫は、陸に上げられるか下流域に流された。それを反省し、草も流水に支障のない範囲で残すようにした結果、再びホタルの光が復活するに至ったのである。カワニナが増殖しやすい構造と、川の近くにホタルの宿となる竹林が残されているのが、キーポイントになっている。カワニナはもちろん、タニシ・シジミ・ヌマガイなども生息している。