1月、2月は朝倉市では1年で最も寒い月を迎えます。春から秋にかけて活動していた昆虫たちは、蛹、幼虫、卵などのいろいろな姿で冬を越します。
チョウの仲間も同じように冬を越します。そのなかで、太古の時代から左のウラギンシジミのようにチョウの姿のまま冬を越すものがいます。
朝倉市ではそんなチョウが14種類います。冬の暖かい日に、よく気をつけていると山野はもちろん、町の中でも舞っているのを見かけることができます。
右のキタテハは、平成19年2月6日に撮影しました。この日の天気は晴れ、少し風がありましたが朝倉市の最高気温は19.1℃で平年気温9.3℃を大きく上回りました。ヒメアカタテハ、アカタテハ、ルリタテハも見ることができました。
※平年気温=1971年〜2000年の30年間の平均値
今冬は、とにかく「暖冬」・『地球温暖化』という言葉が頻繁に飛び交います。季節の便りの12/28付けで、『モンシロチョウ1頭が飛翔していました。蛹や幼虫で越冬するはずですが?場所は上浦杓子です。』とお知らせしていますが、12月にモンシロチョウを見たのは初めてです。いったいどうなっているのでしょうか?
ナガサキアゲハの日本列島北上と地球温暖化との関係についてNO.3で述べていますが、モンシロチョウが冬季にしかも頻繁に見られるようになったとき、他の幾種類ものチョウが見られるということになります。
このような状況が生じたときには、地球温暖化も既に深刻な事態に突入していることになります。
※ 冬期には朝倉市で見られないアオスジアゲハが、右の写真のような状況を12月に見ることになったとしたら !! !! !!
今や日本人は、快適さを求める生活がすっかり習慣化しています。その快適さが、自然に深刻な影響をもたらし、それがやがて自分や子孫に打ち返ってくる取り返しのつかない状況になることは知っていても、日常生活での実行となると非常に鈍感です。
テレビや新聞の情報だけでなく、いろんな生き物の生活の変化を自分の眼でしっかりと見つめて、敏感に反応する習慣を身につけて地球温暖化防止の実践をしなければなりません。
二酸化炭素を出さない、そして危険性のない安全なエネルギーの発見や開発が1日でも早く望まれています。