ここでは平塚川添遺跡公園を除いて、朝倉市内とその周辺に飛来する主な場所とカモの種類を紹介します。
自然は常に変化しています。カモが飛来する場所もいろんな条件で年によって、年内、1日の内でも刻々と変化します。安全な場所を求めて・・・・・・・。
朝倉市内で確認されているカモは、文献によると15種類です。私自身が確認できているのは、その内の12種類です。寺内ダムでこの12種類のカモを確認できました。恥ずかしいことですが、カモの観察を始めた初めの頃は、双眼鏡で見てもすべてマガモのオスとメスにしか見えませんでした。
観察場所を数ヶ所選んで、図鑑を片手にフィールドスコープでじっくり観察していくと、徐々に識別できるようになりましたが、メスに限ってはまだ確認ができない種類もあります。
朝倉市内で確認されているカモ15種類(水色の表示は私自身が未確認のカモです) |
オシドリ マガモ カルガモ コガモ トモエガモ ヨシガモ オカヨシガモ ヒドリガモ オナガガモ ハシビロガモ ホシハジロ キンクロハジロ シマアジ アメリカヒドリ スズガモ |
小石原川は、広い面積を持つ緩やかな流れの水域や、堰堤の浅い流れの場所、水生の植物が茂った場所が随所にあります。カモは、そんな場所を好んで生活しています。
この堤には、驚くことにハシビロガモが実に多いのです。他はヒドリガモだけで、06年11月3日現在では2種合わせて198羽を確認しました。12月には、600羽を超えるとのことです。ところで、なぜこんなに多いのか?
平成19年1月28日、久しぶりにこの堤にカモの撮影に行きました。ヒドリガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、ホシハジロの4種類、総数約700羽を確認することができました。11月3日と比較してキンクロハジロとホシハジロの2種類が新たに飛来していました。
地元の人の話では、以前、カモを撃った散弾銃の玉が誤って民家に打ち込まれたので、カモの猟がここでは禁止されているとのことです。また、パンくずを与えている方もいて、カモもこの場所では安住の堤としているようです。
1月28日のこの日食パンや白菜を与えていた星野君子さんに遭遇しました。おかげで野生のカモを5mの至近距離でウォッチングすることができました。星野さんありがとうございました。
河川やダムの岸辺には、釣り糸があちこちに捨てられています。捨てられた釣り糸で多くの野鳥が犠牲になっています。
このことは良く知られているはずですが、容赦のない自分の都合だけの釣り人がなんと多いことでしょうか。釣り糸の製造会社でも、釣具店でも、釣り糸を置き去りにしない啓発をしてくれないものかとつくづく思います。
種類がカモに近いマガンが日本に飛来する時期が遅くなり、北へ旅立つ時期が早くなっています。そうして越冬地もこれまでは本州であったのが北海道にも拡大しています。NO3で紹介しましたナガサキアゲハの日本列島北上と同じですね。
朝倉市では9月中旬になるとカモを見かけます。もし、カモが10月中旬を過ぎないと見ることができない状況が続くことになると、地球上では水域の分布、生物の生育分布や絶滅種の増大、人の生活様式、世界経済に大きな変化と悪い影響をもたらしていることでしょう。